海外で買い物をする時、また日本のお金を現地のお金に両替する時、知らないうちにかなりの手数料を取られていることをご存知でしょうか?
海外でのお金に両替するとき「手数料」と共に、本来のレートに手数料を上乗せした「上乗せレート」が取られているんです。
「上乗せレート」は少し複雑で、両替するときに、実際に日本円でいくら取られているかすぐにわからないようになっていて店によっては1割近くも取られているところもあります。
10万円分を両替するために1万円も手数料が取られると思うとかなり厳しいですよね。
でもクレジットカードを使えば、手数料やレートを極限まで抑えることができるんです。カードの種類ややり方によっては手数料がゼロになることさえあります!
クレジットカードを使ってATMで引き出す方法は次のステップで簡単にできます。
STEP1 |
クレジットカードを挿入 |
STEP2 |
「English」の文字が出たら「English」を選択 |
STEP3 |
「PIN」 の文字が出たら「クレジットカードの4桁の暗証番号」を入力 |
STEP4 |
「Withdrawal」の文字が出たら「Withdrawal(引き出し)」を選択 |
STEP5 |
Select the amountで「引き出したい現地の金額」を入力 |
STEP6 |
「Credit Card」の文字が出たら「Credit Card」を選択 |
STEP7 |
「 Receipt」の文字が出たら「Yes」をを選択 |
STEP8 |
レシート、クレジットカードとともに現地のお金を受け取る |
今回は海外で現金を引き出す方法や、クレジットカードを使って手数料をできるだけ安くするための方法、そして海外で両替や買物をする時に最もお得なクレジットカードを紹介します。
クレジットカードでATMから現地のお金を引き出す方法を画像付きでさらにわかりやすく解説しますので、英語や現地の言葉がわからない方でも簡単に引き出すことができます。
Contents
海外のお金に両替するにはまず手数料を計算しよう

外貨に両替するときは、その店に表示されている「レート」と上記のアプリやcurrency-calc.jpのようなインターネットなどで調べることができる「実際のレート」を比較してください。計算の仕方は次の通りです。
実際のレート−その店のレート=その店の上乗せレート |
例えば日本のお金をUSドルに両替しようとするとき、実際のレートとその店に表示されているレートは次のように0.1ドルの差額があるとします。
【USドルに両替】
- 手数料=1回300円
- 実際のレート 100円=1.00ドル
- その店で表示されているレート 100円=0.90ドル
あなたがこの店で両替をする場合、手数料300円と共にその店の上乗せレートとして100円あたり0.1ドル店側に支払うことになります。
例えばこの店で1万円を両替した場合、300円の手数料と10ドル(=約1300円)の手数料をお店に支払っていることになります。
両替をする方法とそのメリット・デメリット
このようにその店に表示されているレートだけでなく、スマホなどで実際のレートを確認して比較しておけば、その店で手数料としていくら取っているかを正確に割り出すことができます。
日本のお金を海外のお金に両替する方法は次のようにたくさんありますが、その中にもそれぞれメリットとデメリットがあります。
両替する方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
日本の空港や銀行等で両替をする | 日本語で対応できるので安心。 | 手数料が一番高い。 |
現地の空港や銀行等で両替をする | 手数料はそれほど高くない。 | 日本語で対応できない。こまめに両替できない。 |
現地のATMで国際キャッシュカードを使って両替をする | ATMがあればどこでも両替できるのでとにかく便利。英語が話せなくても両替ができる。 | 手数料が意外と高い。 |
現地のATMでクレジットカードを使って両替をする | ATMがあればどこでも両替できる。英語が話せなくても両替ができる。手数料もかなり安い。 | カードの種類や使い方によって手数料が少し高くなる。 |
クレジットカードの唯一のデメリットは、「カードの種類によって手数料が少し高くなる」ですが、これはカードの種類さえ選べば解決します。
それで海外でのキャッシングに適したクレジットカードで両替すれば、まさに「デメリットなしの最強の両替方法」になります。
海外で買い物や両替をするのはクレジットカードが一番お得

海外で買い物をする最もお得な方法は、次の通りです。
- クレジットカードが使える店は全てカード払いにし、
- それ以外の現地のお金が必要になったときは、現地のATMでクレジットカードを使って両替をする。
それぞれの方法がなぜお得なのか、また具体的な使い方について解説していきますね。
ショッピングをする時は出来るだけカード払いで
ショッピングをする時にカード払いにすると良い理由は、とにかく手軽で手数料が安いからです。
クレジットカードさえあれば日本と同じように海外で買い物できますので、慣れない通貨でも計算間違いすることもありません。
また現地のお金をなかなか取り出せなくて周りの人に迷惑をかけることもありません。
気になる手数料は上乗せレートとして取られます。上乗せレートがどれくらいかはカード会社によって違いますが、1.8〜2.0%が相場となっています。
しかしクレジットカードは海外で使ってもポイントが付きます。年会費無料のクレジットカードのなかにはポイント還元率が1%〜1.2%のものもありますし、ゴールドカードなら海外で使うと1.5%〜2.0%というものもあります。
このようにデメリットカードのポイントをプラスマイナスすると、手数料は格安か場合によっては手数料以上のポイントが貯まることになります。
クレジットカードでのショッピングは安全
クレジットカードの海外の利用は不安という方もいらっしゃるかもしれませんが、カードには保険がついていますので例えトラブルにあっても保険で全てカバーできるので安全です。
クレジットカードがなぜ現金よりも安全と言えるか、また安全にカードを使う手順や準備については、「クレジットカードがあれば安全!海外で起こりうるトラブルと対処法」で詳しく解説しています。
注意を一言
ただしクレジットカードは、VISAかMastercardの国際ブランドがついているものを1枚持っていくようにしてください。
JCBやアメックスなどのカードは国内ではほとんどの店で使えますが、海外では使えない場所があるからです。
この点に加えて、あなたが今持っているクレジットカードが海外でどれほど役立つかどうかは、「今すぐ確認しよう!海外で使えるカードの5つの特徴」で詳しく解説しています。
現金が欲しいなら現地のATMでクレジットカードを使って両替をしよう
海外のお店は全てクレジットカード対応なわけではありませんので現地のお金も必要になりますが、そのお金はATMでクレジットカードを使って両替するようにしましょう。
ATMなら24時間いつでも引き出せますので便利ですが、それだけでなくあらゆる両替の方法の中で手数料が最も安くなる方法です。
特にカードの種類によっては海外でのATM使用料が0円、そして両替手数料をほば0円にすることができます。
【画像解説】英語がわからなくても大丈夫!海外でのATMの使い方
海外のATMは大抵英語表示ができますので、次のステップ通りにすれば現地のお金を引き出すことができます。



※国によっては5桁、あるいは6桁入力できるATMもありますが、4桁の暗証番号を入力するだけで大丈夫です。ただしJCBの場合は4桁の暗証番号+00と入力しなければならない場合があります。


ATMによってはここでステップ7のレシートが必要かどうかを聞いてくることもあります


最後のステップとしてレシート、クレジットカード、そして引き出した現地のお金の3点を忘れないでお持ち帰りください。
クレジットカードでお金を引き出したらできるだけ早く返済しよう
ATMから現地のお金を引き出したらクレジットカード会社に「キャッシング」をしていることになりますので、できるだけ早く「返済」するようにしましょう。
あなたのクレジットカードがもし「繰り上げ返済」ができるなら、早く返せば早く返すほど手数料(つまり利息)がかかりません。
もし繰り上げ返済ができない、あるいは面倒臭いなら、カードの締め日にできるだけ近い日付にキャッシングをすれば、手数料を安く済ませることができます。
ペイジー対応の繰上返済(早期返済)ができるカードを使って両替手数料をゼロにする
海外での両替手数料を極限まで抑えるためには、次の3つの条件が必須です。
- 海外でのATM使用料が無料のクレジットカードがある
- ペイジーを使って繰上返済ができるクレジットカードがある
- ペイジー対応の銀行口座がある
最初の2つの条件が揃ったクレジットカードは、「アコムACマスターカード」と「セディナカードJiyu!da!」です。
これらのカードをATMで引き出すとレシートに「手数料◯◯」と表示されることがありますが、実際には手数料はかかっていませんのでご安心ください。
「アコムACマスターカード」はATM使用料はゼロ、そしてATMでお金を引き出した後すぐに繰越返済ができますので、手数料が事実上ゼロになります。
また「セディナカードJiyu!da!」もATM使用料はゼロ、そしてATMでお金を引き出したおよそ3日後に繰越返済ができますので、手数料は3日分のみとなり0.3%程度(1万円分引き出したら30円)しかとられません。
あとはペイジー対応の銀行口座があれば、海外での両替手数料を極限まで抑えることができます。
これらのカードを使った繰上返済の具体的な方法については、「海外キャッシング(外貨両替)に最適なクレジットカードがあります!」をお読みください。慣れれば2、3分で処理ができます。
電話で繰上返済もできる
ペイジー対応のクレジットカードは限られていますが、電話で連絡すれば基本的にどのクレジットカード会社も繰上返済ができます。
ただ当然LINEやFacebookのようなSNSでは連絡できませんので、国際通話ができるモバイルを持っている必要があります。
- 国際電話ができるモバイルを用意する
- キャッシング後(通常3営業日後)カード裏面にある連絡先に電話する
- オペレーターに繰上返済をしたいという旨を伝える
- 指定の口座に振り込む(振り込み手数料は実費)
国際電話ができる携帯電話をお持ちでない方は、楽天モバイルをお勧めします。
楽天モバイルの国際通話かけ放題プランは日本人が行く国のほとんどが含まれる66の国や地域で、月額980円でかけ放題になります。
現在「プラン料金2,980/月が1年間無料」「最大26,300円相当分ポイント還元」など破格のキャンペーンを行っていますので、この機会に実質無料どころかポイントまでタダ同然でもらえる楽天モバイルを検討してみてください。
また銀行口座は楽天銀行のような送金が無料のものを1枚持っておくことをお勧めします。
楽天銀行は貯金している金額により振り込み手数料が月最大3回まで無料、しかも楽天カードで繰越返済した場合回数はカウントされません。
両替や買い物で手数料が安いクレジットカード7種
海外の買い物やキャッシングで手数料が安いクレジットカードの中には、次のようなものがあります。
クレジットカードの種類 | ATM手数料 | 実質キャッシング手数料 | プラスマイナス(ポイント還元率-海外ショッピング手数料※1 ) | 年会費 |
---|---|---|---|---|
エムアイカードゴールド | 1万円以下: 100円 1万円以上: 200円 | 約1.5%〜3.0% | -0.3%(+1.5%-約-1.8%) | 5,500円(税込) |
Orico Card THE WORLD | 1万円以下: 100円 1万円以上: 200円 | 約1.5%〜3.0% | +0.2%(+2.0%-約-1.8%) | 9,982円(税込) |
Orico Card THE PLATINUM | 1万円以下: 100円 1万円以上: 200円 | 約1.5%〜3.0% | -0.3%(+1.5%+約-1.8%) | 20,370円(税込 |
リクルートカード | 1万円以下: 100円 1万円以上: 200円 | 約1.5%〜3.0% | -0.6%(+1.2%-約-1.8%) | 無料 |
楽天カード | 1万円以下: 100円1万円以上:200円 | 約1.5%〜3.0% | -0.8%(+1.0%-約-1.8%) | 無料 |
アコムACマスターカード | 0円 | 当日繰り上げ返済で0% | 使用しない方が良い | 無料 |
セディナカードJiyu!da! | 0円 | 最短の3日後繰り上げ返済で約0.3% | -0.9%(+1.5%-約-2.4%※2) | 無料 |
※1「海外ショッピング手数料」とは国際ブランドの為替レートとクレジットカード会社の外貨取扱手数料を合わせたものです。国際ブランドの為替レートは日によって変わりますが、ここでは最も安いMastercardの平均0.2%をプラスしてあります。
※2 2019年7月よりセディナカードの外貨取扱手数料が1.60〜1.63%から2.20%に改悪となりました。


長期で海外に行かれる予定の方は「ATMで引き出し専用のカード」と「ショッピング用のカード」の2枚を持つと手数料を極限まで安くすることができます。
【まとめ】クレジットカードが海外でお得になるかどうかは種類による
海外での買い物に使う手数料を安くするのには、以下のクレジットカードを持つことができます。
・年会費はかかるが両替手数料がゼロ、買い物はポイント分がプラスの最強の組み合わせ 買物→「Orico Card THE WORLD」約+0.2% 両替→「アコムACマスターカード」手数料0円 ・年会費はかかるが家族と共にラウンジキーが使え、買い物の手数料が安いおすすめの組み合わせ 買物→「Orico Card THE PLATINUM」約-0.3% 両替→「アコムACマスターカード」手数料0円 ・年会費がタダで、買い物は少しだけ手数料がかかる 買物→「リクルートカード 」約-0.6% 両替→「アコムACマスターカード」手数料0円 ・カードは1枚だけで年会費も払いたくない 買物→「セディナカード」約-0.9% 両替→「セディナカード」手数料0.3% ・現金払いのみでカード払いはしたくないしもちろん年会費も払いたくない 買物→現金 両替→「アコムACマスターカード」手数料0円 |
クレジットカードは、この他にもメリットや海外旅行保険や空港ラウンジなどの特典など、決める要素がたくさんあります。これらの要素を考えてクレジットカードを数枚持っておくというのが最も賢い方法です。
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