「アイスコーヒーの挽き方は細挽きがいい」
「いやアイスコーヒーは中挽きがお勧め」
「アイスコーヒー用の挽き方なんてない。挽き方は器具で選ぶべき」
あなたもどうせ飲むなら最適な条件でアイスコーヒーを淹れたいですよね。コーヒー豆や焙煎の仕方はもちろんですが、挽き方を変えるとコーヒーの味が全然違います。
アイスコーヒーの挽き方についてはいろいろな意見がありますが、実は冒頭の3つはどれも正しいといえるんです。
そしてアイスコーヒーとコーヒー豆の挽き方の関係について知っておくとよりあなたの好みのアイスコーヒーの味に近づけますし、コーヒー豆の節約にもつながることさえあります。
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アイスコーヒーの挽き目は『ちょっと』細かめ!なのはなぜ?
アイスコーヒーは細挽きがいいとか中挽きがいいという人がいますが、何れにしても意識しておきたいのはちょっと細かく挽くということです。
なぜなら私たちの舌は温度が低いと酸味を強く感じ苦味を感じにくくなるので、上記の表にあるように細挽きにすれば酸味を弱く苦味を強く味わうことができるからです。
温度が低いと酸味を強く感じるということについて、例えば冷たいレモンをかじるとどうなるか想像してみてください。
逆に搾ったレモンを温めたらどうなるか…を想像すると温度と酸味の関係がわかってきます。なのでアイスコーヒーにするときは酸味を弱く苦味、濃さをしっかりと出すよう調整するのが基本です。
豆の挽き方は器具に何を使うかの方が大事
アイスコーヒー用の豆の挽き方は『ちょっと』細かく挽くのが基本というのは、アイスコーヒーを淹れる器具に何を使うかの方が大事だからです。
例えばネルドリップやフレンチプレスの場合、ペーパードリップやコーヒーメーカーと比べてお湯と接している時間が長すぎるため細かく挽きすぎると雑味が出てしまいあまり美味しくなくなります。
特にフレンチプレスは細かすぎるとコーヒーの粉が金属フィルターをすり抜けてしまい、味が薄くなってしまいまうだけでなく粉が浮いてきてしまいますので中挽き以下はNG です。
それでコーヒー豆の挽き方を決める場合、まずどんな器具でコーヒーを淹れるかを決め、その後アイスコーヒーに適した『ちょっと』細かめに挽き方を選ぶことができます。
しかし挽き方を選ぶときにはもう一つ基準があります。
節約重視の方は細か目に
コーヒー豆を細かく挽くとそれだけたくさんの面積を抽出されることになりますので、細かく挽くと苦味が強く濃いアイスコーヒーを作ることができます。
ということはコーヒー豆を節約できることになりますがその分雑味部分も出てしまいますので、すっきりしたクリアなアイスコーヒーを飲みたい方はやや粗めに挽くほうが良いでしょう。
このように考えていくとコーヒー豆の挽き方5段階は少し足りないように思えます。
豆の挽き方はさらに細かく選ぶことができる
コーヒー豆の挽き方は5種類が基本ですが業務用のコーヒーミルは次のように12〜13段階あるものもありますので、アイスコーヒーは「細か目」の挽き方を細かく選ぶことができます。
例えばペーパードリップなら中細挽きがお勧めですが、苦味が強く濃いアイスコーヒーを飲みたいなら中細挽きの中の「細か目」である7番を選ぶことができます。
あるいは雑味のないすっきりとしたアイスコーヒーが飲みたいなら、中細挽きの中の「粗め」である8番を選ぶというこだわりもできます。
挽き加減が関係する番号の数はメーカーによって違いますので確認が必要ですが、数が少なければ細かく多ければ粗いというのは同じです。
お店でコーヒー豆の挽き方を注文するときは、「中細挽きのいちばん細かい(粗い)挽き方で」といえば細かさを調整してくれます。
コーヒー豆の挽き方が自由に選べるお勧めのコーヒーミルはコレ!
コーヒーミルは手動のものや簡易のものなどがありますが、挽き方が自由に選べるタイプの電動ミルは値段が高いのがほとんどです。
コマンダンテ C40 SK30
コマンダンテはドイツ製の手動コーヒーミルで、家庭用のコーヒーミルとしてはこのミルを越すものはしばらく現れないだろうと思います。
コマンダンテの素晴らしさは刃と軸がとにかくすごく、家庭レベルではありません。アイスコーヒー豆用に合った微妙なレベルの細かさにすることができるのに、均一でえぐみの原因となる微分がほとんど残りません。
そして重要なこととしてとにかくセンスが良く、コマンダンテを眺めたりコーヒーをゴリゴリ挽いているだけで幸せな気分になります。
コマンダンテについてはコーヒージャーナリストの岩崎泰三氏が「業務用の最上位機種と比較しても引けをとらない」と大絶賛しています。
マルクーニック コーヒーグラインダー EK43S
次に紹介しますのはコーヒーのお店の多くが採用しているマルクーニックのコーヒーグラインダー(コーヒーミル)です。この商品は手造りであること、そして挽き方を16段階選べるのでより自分好みの挽き目に微調整することができます。
マルクーニックは日本においてはあまり有名ではありませんが、業務用グラインダーにおいて80年以上の歴史を誇る、ドイツのリーディング・ブランドです。
スターバックスなどでも使われている業務用でかなり値段が張りますが、とりあえず値段だけでも覗いてみてください。
カリタ ナイスカットG
もう少し現実的な値段で買いたいという人は、有名なカリタのコーヒーミルをお勧めします。コーヒー好きの人は必ず持っていると言っても過言ではない一品です。
挽いた後のムラや微粉の少なさは他のコーヒーミルと比べてもトップクラスなのが魅力で、挽き方ももちろん選べます。
2020年度版のナイスカットGは小型化されましたので、業務用としてももちろんですが家庭でも収納に困らずコンパクトに使えます。
格安で挽き方が調整できるコーヒーミル
いきなりそんな高価なものは買えないという方は手動タイプですが、格安で挽き方が調整できるミルもありますので紹介します。
とにかく値段がとても安いので挽きたてのコーヒーはどんな味なのか「お試し」として買い、気に入ったら少し高いタイプのものを買ってもいいでしょう。
手動タイプのもはなかなか壊れませんので家に予備として置いておけますし、長期の出張やアウトドアに出かける時も気軽に持ち歩くことができます。
【まとめ】自分好みのアイスコーヒーにするために挽き目は重要
アイスコーヒーはの挽き方はやや細かくが基本ですが、好みにより少し粗めに調整することもできます。
- 濃いアイスコーヒーが好きな人
- 苦いアイスコーヒーが好きな人
- コーヒー豆を少しでも節約したい人
- 水出しコーヒーやエスプレッソマシーンを使っている人
- すっきりしたクリアなアイスコーヒーが好きな人
- アイスコーヒーの酸味をしっかり味わいたい人
- 節約よりも少しでも味をよくしたい人
- フレンチプレスや金属フィルターを使っている人
挽き方が自由に選べるコーヒーミルは値段が少々高いですが、よりこだわりのアイスコーヒーを飲むためにコーヒーミルは欠かすことはできません。
コーヒーミルがあればコーヒーの鮮度をおよそ1ヶ月保つことができますので、新鮮なコーヒー豆のみでしかみられない現象、つまりコーヒーを淹れるときもこもこと膨らむのを確認することができます。
下記の記事ではアイスコーヒーの挽き方だけでなく、豆や水の選び方から焙煎、入れ方までアイスコーヒーの全てについて解説しています。
またおいしいホットコーヒーの入れ方については、次の記事を参考にしてください。