「ジャコウネココーヒーは偽物だらけってほんと?」
1杯数千円もするジャコウネココーヒーですが、そんなに高いお金を出しても偽物だったら絶対いやですよね。でも残念ながらジャコウネココーヒーに偽物が多いのは次のニュースからもわかります。
ルアックとはインドネシア語でジャコウネコのこと。
この記事からジャコウネココーヒーの偽物が大量に出回っているという現状と同時に、偽物を見分けるのはかなり難しいという事実を読み取ることができます。
ジャコウネココーヒーについて書かれている記事は色々ありますが、残念なことに間違った情報に基づいて作成している記事もたくさんあります。
そこで筆者はジャコウネココーヒーのもう一つの本場ベトナムに行って、ジャコウネココーヒーを売っている店の責任者と直接話し、それが本当のジャコウネココーヒーかどうかを確かめてきました。
この記事ではそんな筆者の経験から偽物のジャコウネココーヒーの特徴を解説し、本物のジャコウネココーヒーが飲める店を紹介します。
Contents
3種類の偽物ジャコウネココーヒー
ジャコウネココーヒーが高い理由は、天然のジャコウネコ1匹につき3〜10g程度しかコーヒー豆を採集できないからです。
天然のジャコウネコは、自然に生えているコーヒーの実(コーヒーチェリー)から最も美味しい実を選んで食べますが、コーヒーの実の中にある豆は未消化のままフンと一緒に排出されます。
この時コーヒーの実は硬い殻に覆われていますのでフンに直接触れることはなく衛生的に問題ありません。
ジャコウネコによって特別に選ばれたコーヒー豆は、ジャコウネコの胃腸という特殊な環境の中消化酵素により発酵し独特の味を生み出すことになります。
それで本物のジャコウネココーヒーを「天然のジャコウネコによるコーヒー豆」とするなら、偽物のジャコウネココーヒーは次の3種類があることになります。
- 天然ではなく飼育されたジャコウネコにコーヒーの実を食べさせている
- ジャコウネココーヒーと普通のコーヒーを混ぜている
- ジャコウネココーヒーの香り付けをしている
それぞれがどの程度まで許容できるかはあなた次第ですので、それぞれの点についてさらに詳しく解説していきますね。
(1)天然ではない飼育されたジャコウネコのコーヒー
250g1,800,000ドン(約8,262円2020年8月17日現在のレート)
大量生産するためにジャコウネコを飼育して無理やりコーヒーチェリーを食べさせてフンを取り出したのが「飼育されたジャコウネココーヒー」です。
ジャコウネコのフンから採集しているのは変わりありませんので、「本物のジャコウネココーヒー」と言われてもそれは嘘ではありません。
しかし天然のジャコウネコが野生の感で最も美味しいコーヒーチェリーを選んでいるわけではなく、無作為に選んだコーヒーチェリーを与えていますのでやはり本物(天然のジャコウネココーヒー)と比べると味が落ちます。
良心的な店や会社は「飼育されているジャコウネコか天然のジャコウネコ」かちゃんと教えてくれますので、逆にそのような店に置いてある「天然のジャコウネココーヒー」は本物です。
(2)本物の割合が少ない
225g1,004,900ドン(約4,612円2020年8月17日現在のレート)
「本物のジャコウネココーヒーの豆」と「普通のコーヒー豆」をブレンドさせたコーヒーのことをジャコウネココーヒーとして販売しているところはたくさんあります。
この場合本物がどれほどの割合か、偽物として使っているコーヒー豆が何かも考慮に入れておく必要があります。
例えばチュングエンコーヒーで提供しているジャコウネココーヒーは、90%が飼育されたジャコウネコのフンから出たコーヒー豆で残りの10%はコーヒーの味を引き立てるためにブレンドしていることを認めています。
この場合コーヒーの味を引き立てるためにブレンドしていますので、これはこれで「価値のあるジャコウネココーヒー」ということができます。
一方で本物の割合は少なく残りは普通のコーヒー豆でありしかもパッケージには大々的に「ジャコウネココーヒー」と表示しているなら、明らかに騙す目的でブレンドしていますので飲むに値しません。
(3)香り付けしているだけ
60g195,000ドン(約895円2020年8月17日現在のレート)
普通のコーヒー豆にジャコウネココーヒーの香り付けをしているだけのコーヒー豆があります。
さらに悪いことに同じコーヒー豆にジャコウネココーヒーの香り付けだけでなく、モカやブルーマウンテンなど知名度高いコーヒー豆の香り付けして販売しているメーカーもあります。
上記の写真のように「ジャコウネコの香り(HƯƠNG=香り、 CHỒN=ジャコウネコ」とはっきり書かれている豆はある意味信頼できますが、曖昧に表示されている場合もありますので注意が必要です。
ジャコウネココーヒー(の香りがする)豆を安く購入できますし、日本ではなかなか買えないという意味ではお土産としての価値があるといえるかもしれません。
本物のジャコウネココーヒーが飲める場所
70g2,500,000ドン(約11,500円2020年8月17日現在のレート)
本物のジャコウネココーヒーの条件
本物ジャコウネココーヒーを飲むためには、次のような条件が揃っていなければなりません。
(1)値段
ジャコウネココーヒーは生産の手間が非常にかかる上に、1匹のフンにつき3〜10gしかとることができません。それで天然のジャコウネコのフンを探すとなると上記の写真にあるようにある程度の値段がかかります。
(2)信頼できる条件
最も信頼できるのは天然のジャコウネコが生息する場所にコーヒーの木がある場所です。
また販売されているものであれば「飼育されている」「香り付けがされている」など偽りなく書かれているなら、天然と表示されているのも信頼できます。
(3)味
最終的には本物を一度飲んでみなければわかりません。一番良いのはインドネシア、ベトナム、フィリピンの天然のジャコウネコがいるコーヒー農園で飲んでみることです。
日本でも本物のジャコウネココーヒーを飲むことはできますので、あわせて紹介しますね。
ベトナムのダラットMe Linh Coffee Garden
場所:tổ 20, thôn 4, xã Tà Nung(クリックするとグーグルマップにジャンプします) ジャコウネココーヒー1杯:65,000VND(約300円) ジャコウネココーヒー100g:400,000VND(約1,800円) |
ダラットはベトナムのコーヒー産地として有名な場所で、日本でも直輸入しているショップもあります。
天然のジャコウネコがいるダラットでは、本物のジャコウネココーヒーを安く飲むことができます。
インドネシアのバリ I Love BAS Agrotourism
場所:Jalan Raya Jurusan Tampaksiring – Kintamani Br. Sribatu(クリックするとグーグルマップにジャンプします) ジャコウネココーヒー1杯:RP.60.000(約500円) ジャコウネココーヒー豆(1杯分):RP.60.000(約500円) |
こちらはコーヒー農園が経営しているカフェで、天然のジャコウネコやコーヒー豆の焙煎などを見学することができる本物のジャコウネココーヒーです。
日本の東京 シマダカフェ 神楽坂
場所:東京都新宿区神楽坂3-6 神楽坂3丁目テラス 3F(クリックするとグーグルマップにジャンプします) ジャコウネココーヒー1杯:1,480円 |
日本ではジャコウネココーヒーの豆を輸入してくるしか方法がありませんので、必然的に値段が高くなります。そんな中でこちらの店はジャコウネココーヒーを比較的手頃な値段で飲むことができます。
通販で買えるおすすめのジャコウネココーヒー
ジャコウネココーヒーの豆が買いたければ、こちらの商品をおすすめします。
こちらのジャコウネココーヒーの豆は本場バリ島から直送していて、天然のジャコウネコから採取していますので、100%本物です。
この他信頼できる本物のジャコウネココーヒーについては下記の記事をお読みください。
ジャコウネココーヒーはベトナムコーヒー専用「カフェ・フィン」の他自宅にある機器や、他の代用品で美味しく淹れることができます。詳しくは「ベトナムコーヒーはフィルターがなくても自宅にある代用品を使おう」をお読みください。
【まとめ】本物のジャコウネココーヒーは高い!
偽物のジャコウネココーヒーとは次の3つのどれかのことをいいます。
- 飼育されたジャコウネコのフンから取り出したコーヒー豆
- 普通のコーヒー豆とブレンドしているコーヒー豆
- ジャコウネココーヒーの香り付けしているコーヒー豆
本物のジャコウネココーヒーが飲みたければ、今回紹介したようなバリやベトナムのダラットのような天然のジャコウネコがいるコーヒー農園で飲むのが最も良い方法です。
しかしそれぞれのジャコウネココーヒーは、ある意味日本ではなかなか買えない希少性の高いものなので考え方によっては価値があると言えるかもしれませんね。
ジャコウネココーヒー豆は普通のコーヒー豆と同様に入れることができますが、次の記事では日本式、ベトナム式、インドネシア式それぞれの入れ方を動画で解説していますので参考にしてください。
また基本的なアイスコーヒーの作り方については、次の記事で徹底解説しています。日本人が好きな本当に美味しいアイスコーヒーをジャコウネココーヒーの豆を使って作りたい方はぜひ参考にしてください。
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