「ベトナムコーヒー 」それは濃く抽出したコーヒーの下にたっぷり入っている練乳をかき混ぜて飲むコーヒー。
練乳の使い道というといちごくらいしか思い浮かばない人もいると思いますが、ベトナムコーヒーの独特の苦味と甘い練乳がとてもよくあいます。
でも甘いのが苦手な人やダイエット中の人は、ベトナムコーヒー に含まれている練乳の糖分やカロリーも気になりますよね。
そこで今回はベトナムコーヒーを最も美味しく飲むための練乳の量や、練乳の活用法、練乳の量を減らして糖分を減らしながらベトナムコーヒーを美味しく飲む裏ワザなど練乳に関する全てを解説します。
ベトナムコーヒーに練乳を入れるようになった興味深い経緯も紹介しますので、ベトナムコーヒー好きの人はぜひ一読ください。
Contents
ベトナムコーヒーに練乳を入れる3つの理由
ベトナムコーヒーに練乳を入れるのは、以下の3つの理由があります。
- 独特の苦味をごまかせるから
- 常温保存できるから
- 美味しいから
そこにはベトナムコーヒーならではの秘密があります。それぞれを詳しく解説しますね。
独特の苦味をごまかせるから
私達がよく飲んでいるコーヒーの種類はアラビカ種ですが、低地平原のベトナムでは栽培が難しく、代わりに病気に強くどこでも育つロブスタ種が栽培されるようになりました。
ロブスタ種のコーヒー豆は独特の苦味があり風味がありません。そこで常温保存できるだけでなくロブスタ種の独特の苦味をごまかすことができる練乳を入れるようになりました。
さらにロブスタ種の苦味をごまかし風味をつけるために、ベトナムのコーヒーを焙煎する時はバターやニュクマム(ナンプラー)を使っていますので、ベトナムコーヒーはブラックで飲んでもほんのり甘いのが特徴です。
常温保存できるから
ベトナムコーヒーはフランスの植民地時代に、カフェオレのあるフランスの影響によって広まりました。
しかし当時のベトナムはまだ冷蔵庫が普及しておらず牛乳を保存できる場所がありませんでしたので、常温保存できる練乳を牛乳の代わりにコーヒーに入れるようになりました。
また練乳は焙煎に使うバターとも相性が良く、ロブスタ種の独特の苦味を上手に引き立てる働きがあります。
このように練乳とベトナムコーヒーはとてもあうので、牛乳が普及した今でもベトナムコーヒーには好んで練乳が使われています。

ちなみにベトナムでは練乳だけではなく、牛乳も常温で販売されています。
美味しいから
このような経緯でベトナムコーヒー に練乳を入れるようになりましたが、このバターの風味とロブスタ種の独特の苦味が練乳とてもよくあううというのが練乳入りベトナムコーヒーが今の今まで多くの人に親しまれている理由です。
もちろんベトナムコーヒーをブラックで飲む人もいますし、牛乳を入れて飲む人もいます。
それでもやはりベトナムコーヒーを飲む時、多くの人はベトナムコーヒーに練乳をたっぷり入れて飲みます。
練乳を使ったベトナムコーヒーの美味しい淹れ方
練乳入りベトナムコーヒーは自宅でも飲むことができます。本格的なベトナムコーヒーを楽しむためには、次の材料を揃えてください。
グラスの上に乗っているのがフランス式コーヒーフィルターのカフェ・フィン
【材料・用意しておきたいもの】
- ベトナムコーヒー豆(あるいはロブスタ種のコーヒー豆):大さじ1杯
- カフェ・フィン(フランス式コーヒーフィルター)
- 練乳:20g
- お湯:120cc
【作り方】
- グラスに練乳を入れる。アイスなら氷をたっぷり入れる
- フィルターの中蓋を開け、コーヒーの粉を入れる
- グラスの上にフィルターをのせ、中蓋の上にお湯を少し注ぎ、60秒蒸らす
- 残りのお湯を注いで上蓋をし、コーヒーの液がグラスに落ちるまで待つ
抽出が終わったら上蓋を裏返してその上にフィルターを置くことができますので、テーブルも汚れません。コーヒーの下には練乳が溜まっていますので、よくかき混ぜて飲んでください。
練乳はスーパーで売っているのでも大丈夫ですが、こちらの商品は味が全然違います。
材料は北海道の生乳としょ糖のみ。ゆっくりと時間をかけて加熱することによって北海道の美味しい牛乳の風味をとばさないように製造されています。
ある意味本場のベトナムコーヒーの味を超える味になります。
またベトナムの専用フィルターカフェ・フィンがなければこちらをどうぞ。アルミタイプのものもあり少し安っぽいんですが、こちらは本格的なステンレスです。
【裏ワザ1】練乳はレンジで簡単に作れる
わざわざ練乳を買わなくても、牛乳があれば自宅で簡単に練乳を作ることができます。砂糖の量もお好みで調整できますので、お勧めです。
【材料】
- 牛乳:100cc
- 砂糖:50cc
【作り方】
- 耐熱容器に牛乳と砂糖を入れて、500wの電子レンジで2分(600wなら1分)加熱する
- 電子レンジから取り出してよく混ぜる
- ①と②を3回繰り返して少し泡立ってきたら冷やして完成
【裏ワザ2】練乳を使ってキャラメルラテも作れる
練乳の代わりにキャラメルソースを入れればベトナムコーヒーのキャラメルラテができます。
キャラメルソースは練乳で簡単に作ることができます。
缶入り練乳でキャラメルソースの作り方
ベトナムでよく売っているような缶入りの練乳なら、圧力鍋に火を入れて2時間熱するだけで完成です。ただし大変熱くなっていますので、取り扱いには十分注意してください。
余った練乳や手作り練乳からキャラメルソースを作る方法
【裏ワザ1】で紹介した①と②の作業(電子レンジで1〜2分→混ぜる→電子レンジで1〜2分の繰り返し)をキャラメル色になるまで何度も繰り返せば完成です。
【裏ワザ3】甘さ控え目が良いなら練乳の量を調節し牛乳を入れる
ベトナムのカフェオレBạc xỉu
練乳20gを入れるとかなり甘くなりますので、甘さが苦手な人やダイエット中の人は練乳の量を減らして代わりに牛乳(できるだけ濃厚の牛乳)を入れれば少し違った味のベトナムコーヒーを楽しむことができます。
ただ練乳の量を減らすだけだと、苦味が強くて飲みづらいかもしれませんが、量を減らした練乳と牛乳の両方を入れれば程よい甘さになります。
このベトナムコーヒーの飲み方はBạc xỉu(バックシゥ)という名で親しまれています。Bạc xỉuを注文した時は、下に溜まっている練乳を全てかき混ぜないで、お好みの甘さになるまで少しずつかき混ぜて調節するのがコツです。
練乳なしでもベトナムコーヒーは美味しい?
練乳が入っていないベトナム・ブラックコーヒー もある
ベトナムコーヒー といえば練乳入りコーヒーですが、ベトナムでは練乳を入れないブラックコーヒーも普通に飲まれています。
ロブスタ種の苦味を存分に楽しめますので好きな人は好きですが、慣れない人にとっては少し飲みづらいかもしれません。
ベトナムのコーヒー豆はバターで焙煎していますのでブラックでもほのかに甘みがあり、日本のコーヒーにはない味を楽しむことができます。
【まとめ】ベトナムコーヒーと練乳はとてもよくあう
ベトナムコーヒーに入れる練乳の量は20gが適量です。もし甘さを調整したければ牛乳を入れて練乳の量を減らしましょう。
ベトナムコーヒー は独特の苦味があるコーヒーですが、練乳を入れることによってカフェオレやカフェラテとはまた違う新しい味になります。
ベトナムコーヒーには、練乳入りコーヒー以外にもエッグコーヒー、タピオカコーヒー、さらにはドリアンコーヒーなど色々な種類があります。「【画像】ベトナムはコーヒーの種類が豊富!タピオカコーヒーも」を読んでベトナムコーヒーのさらなる魅力を知ってください。