睡眠の7つの効果とは?筋肉、美容から免疫力の向上まで

ぐっすり眠れたときの、あの爽やかさ!「今日1日なんでもできるんじゃないか」とさえ思ってしまうことありますよね。

一方でと睡眠が不足すると頭がぼぉっとして仕事や勉強などがはかどらなくなりますがそれだけではありません。実際睡眠が不足すると、多くのものを得損なってしまうんです。

睡眠はなんとなく重要だとわかっていても、「忙しくて必要な睡眠時間を確保できない」ということがあるかもしれません。あるいは「寝たいけど夜眠れない」という方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は睡眠から得られる7つの効果と、十分な睡眠を効果的にとるための秘訣について解説します。

日頃忙しくされている方も、長期的な観点で見ると必要な睡眠の確保は時間の節約にさえつながりますので、ぜひ最後までお読みください。

睡眠不足が引き起こすこと

睡眠不足は日中の活動が低下するだけでなく、次のような障害をもたらします。

  • イライラしやすくなる
  • ストレスがたまる
  • 太りやすくなる
  • 免疫力が下がる
  • 抑うつ状態になる
  • 生産性が下がる

睡眠不足の恐ろしいところは、こうした症状があなたの気づかないところで少しずつ貯まっていくところです。

つまり睡眠不足を抱えている当初は、「寝不足程度」しか考えていません。 しかし少しずつ、そして確実にあなたの身体に不足した分の負債はたまり、体に様々な不調をもたらすことになります。

睡眠の負債がどれほど危険かについては、別の記事で解説します。

睡眠の7つの効果

十分な睡眠をとると、以下の7つの効果があります。

  1. 疲労回復
  2. 記憶の整理と定着
  3. 免疫力の向上
  4. 肥満防止
  5. 精神安定、ストレス解消
  6. 美容効果
  7. 筋肉増強

それぞれを詳しく解説していきますね。

(1)疲労回復

本当に体の疲労を回復させたいなら睡眠以外に手段はありません。 起きている間は多かれ少なかれ常に緊張状態にあり、私たちの細胞を傷つけています。それで脳は私たちに疲労や眠気を感じさせ私たちに睡眠を促しています。

エナジードリンクやコーヒーなどは一時的に覚せい効果がありますが、これはあくまで睡眠を促すサインを消しているだけで本当の疲労回復にはなりません。

ちょっとした休憩も一時的な疲労回復作用がありますが、細胞を修復するには時間がかかります。 十分な睡眠をとることで初めて、傷つけられた細胞は修復され回復します。

(2)記憶の整理と定着

夜疲れて考えがまとまらなかったのに、一晩ぐっすり眠ると翌朝はすっきりして考えが整理された、という経験はありませんか。それは寝ている間に記憶が整理されたからです。

人間の脳はパソコンと同じです。私たちの脳は1日に大量の情報を無意識に取り入れています。

この無意識に取り入れている情報は意識的にとりいれている情報の数十倍もありますので、夜までに大量のデータを取り入れていることになります。

これではパソコンの動きは悪くなってしまいますよね。そこでディスクトップ上に出ているファイルをすべて閉じて再起動すると、動きが早くなります。

睡眠時はこのような作業全てを行っていて日中に取り入れたデータを整理して保存しますので、翌朝はすっきりしてサクサク動くようになります。

この睡眠時の効果を活用すると記憶の定着も促され学習が効果的にできることもわかっています。この点について詳しくは近々アップします。

(3)免疫力の向上

睡眠をしっかり取ると免疫力がアップし風邪やインフルエンザ、さらにはもっと深刻な病気にもかかりにくくなります。

私たちの身体はウィルスや菌また内部のがん細胞などから常に攻撃にさらされていますが、免疫細胞が戦ってくれています。

睡眠不足になるとこの免疫細胞の働きが鈍くなりますので、ウィルスや菌はやりたい放題になってしまいます。

風邪を引くとよく寝たほうがいいといわれるのは、この免疫細胞が風邪菌をやっつけるのに集中するためなので理にかなっているということができます。

(4)肥満防止

睡眠をしっかり取ると、「グレリン」や「オレキシン」というホルモンが低下し、「レシチン」が増加しますので肥満防止になります。

「グレリン」と「オレキシン」は食欲を促すホルモンで「レシチン」は食欲は抑制するホルモンです。

夜遅くまで起きるとどうしても夜食が食べたくなりますよね。それはグレリンとオレキシンが増加している証拠。

でも夜中にご飯を食べると脂肪が蓄積しやすくなるだけでなく、内臓に負担がかかって睡眠の質が悪くなってしまうという悪循環になります。それで良い睡眠のためには夕食を食べた後お腹がすく前に寝るのが理想です。

(5)精神が安定しストレスが解消される

睡眠をしっかり取ると、ポジティブな感受性が強くなりネガティブな感受性が弱くなることが最近の研究でわかってきています。

例えば国立精神・神経医療研究センター・三島和夫部長、元村祐貴研究員らの研究グループは、睡眠不足時に不安や抑うつが生じやすくなる神経基盤を次のように明らかにしました。

本研究では、14名の健康成人男性に5日間の充足睡眠セッション (平均睡眠時間:8時間5分)および5日間の睡眠不足セッション(同4時間36分)の両方に参加してもらい、睡眠不足が睡眠構造、不安や抑うつの強さ、さまざまな感情を表す表情写真を見た際の脳活動(機能的MRIで測定)に及ぼす影響とそのメカニズムを検討しました。

睡眠不足時には恐怖表情を見た時の左扁桃体の活動が有意に増大しました。一方、幸せ表情ではそのような変化は生じませんでした。睡眠不足度の指標である徐波睡眠比率(全睡眠中に占める深睡眠の比率)および徐波(δ波)パワーが高まるのに比例して左扁桃体-腹側前帯状皮質間の機能的結合が有意に減弱していました。

また、機能的結合が減弱するほど左扁桃体の活動が亢進し、不安と混乱が有意に強まり、また抑うつが強まる傾向がみられました。

引用元:国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部より https://www.ncnp.go.jp/nimh/sleep/release/20130214.html

少し難しい話になってしまいましたが、ここで出てくる左扁桃体とは恐怖につながる神経と結びついている部位なので、ストレスと直接関係があります。

つまり同じ状況でも睡眠不足になるとストレスを強く感じるようになり、不安や混乱または抗うつ状態へとつながりやすくなるということです。

試験の前などストレスにかかりやすい状況にあるなら睡眠をしっかりとってストレスに対処できる状態にしておくことが大切です。

(6)美容効果

睡眠は皮膚のハリや弾力性を保つなど美容のために欠かすことはできません。なぜなら睡眠時に成長ホルモンが分泌されるからです。

「成長ホルモン」というと若い人のためのホルモンというイメージがある方もいらっしゃると思いますが、むしろある程度の年齢に達した人のほうが意識しなければなりません。

なぜなら若いうちは睡眠が足りていなくても、翌日しっかりと眠ればすぐに回復するからです。

しかし30歳を過ぎて睡眠が不足するとターンオーバーは正常に行われなくなります。そして肌のハリは失われ、しみ、しわなどが増えていきます。

後ほど詳しく解説しますがターンオーバーが正常に行われるためには、睡眠の時間も睡眠の最初の90分が大切です。そしてメラニンにという成分を分泌させる必要があります

(7)筋肉が作られる

筋肉が作られるメカニズムも睡眠時の成長ホルモンと深い関係があります。筋トレをするなどして筋肉を使うと、筋肉の筋繊維が切れてしまいます。

すると脳は次回同じような運動をしてもいいように寝ている間に修復したんぱく質などを栄養源に筋繊維を太くします。このように筋肉をつけるために、運動、栄養、そして睡眠は欠かすことができません。

睡眠をしっかりとらないとせっかく筋トレによって筋肉を増やす信号を送っているのに、太い筋肉が作れないままになってしまいます。

時間よりも質!効果的な睡眠をとるために

睡眠の効果を十分に得るためには、ただ寝るだけではなく睡眠をどのように取るかが重要です。

睡眠の質を高める具体的な提案は別の記事で説明しますので、ここでは効果的な睡眠をとるための基本的な考え方について解説します。

最初の90分をいかに深く寝るか 睡眠のゴールデンタイムとは

睡眠の質を高めるためにはゴールデンタイムと呼ばれる、最初の90分がとりわけ大切です。「睡眠のゴールデンタイム」という言葉は有名ですが間違った仕方で適用されている場合が少なくありません。

例えば夜22:00〜2:00が睡眠のゴールデンタイムなので、この4時間は確保するべきというのをあなたも聞いたことがあるかもしれません。

しかし最近の研究では決まった時間帯ではなく最初の眠りがゴールデンタイムと関係しているというのが主流です。

またゴールデンタイムは最初の3時間と言う人もいますが、90分間のレム睡眠とノンレム睡眠の最初のサイクルがゴールデンタイムと関係しているため、最も重要なのは最初の90分です。

この点でスタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠生体リズム研究所(SCNラボ)所長は次のように解説しています。

「最初の90分が眠りのゴールデンタイム」といわれているが、まさに黄金だ。

たとえば、グロースホルモン(成長ホルモン)がもっとも多く分泌されるのも、最初のノンレム睡眠が訪れたとき。この一番深いノンレム睡眠の質が悪かったり、外部から阻害されたりすると、グロースホルモンは正常に分泌されない。

グロースホルモンは、その名のとおり子どもの成長に関与するだけではない。大人の細胞の増殖や正常な代謝を促進させる働きがある。「アンチエイジングに効果がある」などともよくいわれている。

また、長く起きていると「眠りたい」という睡眠欲求(「睡眠圧」)が高まってくるが、最初のノンレム睡眠でその睡眠圧の多くが解放されることもわかっている。

黄金の90分の質を高めれば、すっきりした朝を迎えられる。昼間の眠気も消える。さらに、「しっかり寝たはずなのに、疲れがとれない」こともなくなる。

引用元:西野精治著株式会社サンマーク出版「スタンフォード大学最高の睡眠」0章「よく寝る」だけでパフォーマンスは上がらない より

それでこの記事で説明している睡眠の効果は、「最初の90分をいかに深く眠るか」が大切になります。以下の点を心がけてください。

  • 2時間前にお風呂に入る
  • 寝る前に電子機器を使わない
  • 寝る4時間前は仮眠しない
  • 寝る8時間前はカフェインを取らない
  • 朝起きたらすぐに日光を浴びる

十分な睡眠時間は人によって違う

この記事では睡眠の効果について論じていますが、ここまでで「効果的な睡眠時間は具体的に何時間か」について述べていないのには理由があります。それは十分な睡眠時間は人によって違うからです。

日本人のおよそ8〜9割は、バリアブルスリーパーと呼ばれる睡眠時間が6〜10時間必要としている人です。

そして残りの1割〜2割の人は、ショートスリーパーと呼ばれる睡眠時間が6割未満で十分な人たちと、ロングスリーパーと呼ばれる睡眠時間が10時間以上取れないと生活に支障をきたしてしまう人たちです。

ショートスリーパーにとって「十分な睡眠時間」が3時間だとしても、バリアブルスリーパーにとっては「十分な睡眠時間」ではありません。逆にロングスリーパーのように10時間寝るのは寝すぎです。

またレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが90分だと説明していますが、これはあくまで平均であり80分の人も100分の人もいます。この場合ゴールデンタイムも80分や100分と変わるということになります。

それで十分な睡眠時間を確保するためにはまず自分の必要な睡眠時間について知る必要があります。

睡眠時間を少なくした時に朝すっきりと起きられない、日中眠い、集中力が落ちるなどの症状が現れたら、自分がショートスリーパーであることはあきらめて最低でも6時間は寝るようにしましょう。

まとめ

今回は睡眠の効果について解説しました。 睡眠は何か特別な影響をもたらすというよりは、人間の本来の機能を正常に行うように助けるためのものです。

忙しくてなかなか時間が取れないとしても、睡眠時間を確保するだけの価値はありますが、同時に睡眠の質も高める必要があります。

このサイトには睡眠の質を高め生活の質を向上するためのアイデアや裏ワザがたくさん載せられていますのでぜひ活用してください。

あなたが心地よい睡眠を確保し、爽やかな一日を始められることを心より願っています。

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