自宅でできる美味しい水出しコーヒーの作り方を知りたい
水出しコーヒーの正確な分量や適切な豆がわからない
暑い夏にはキーンと冷えたアイスコーヒーを飲みたくなりますよね。でもいざアイスコーヒーを作ろうと思うと大変ですが、水出しコーヒーとして作るならとても簡単です。
水出しコーヒーは簡単に作れるだけではなく、普通のアイスコーヒーとは違ったまろやかでスッキリした味を楽しむことができ、カフェインも少なめのコーヒーです。
水出しコーヒーを作る時は次のようなポイントをおさえておけば、自宅でも美味しく作ることができます。
- 新鮮なコーヒー豆を使う(できれば焙煎後1ヶ月以内の豆を使い飲む前にミルで挽く)
- 細挽き〜中挽きが良い。細かく挽くと酸味が少なく苦味やコクが強い
- 深煎りが基本だが浅煎りが好きな方も
- 水にはとりわけこだわろう。軟水のミネラルウォーターか浄水器を通した水を。
今回は人気が高まりつつある水出しコーヒーの作り方全てと、美味しくできるコツやアレンジ方法を紹介します。
Contents
歴史を知るとその魅力がわかる!水出しコーヒーとは

水出しコーヒーとは水から抽出するコーヒーで、「コールドブリューコーヒー」、また「ダッチコーヒー」としても知られています。
水出しコーヒーの発祥地はオランダ(別名ダッチ)の植民地下にあったインドネシア。インドネシアは日本ではあまり飲まれていない「ロブスタ種」というコーヒーが栽培されています。
このロブスタ種は苦味やえぐみが強く香味が少ないため、日本ではインスタントコーヒーや缶コーヒーなどに使われるのがほとんどです。
この嫌な苦味とえぐみをなんとかなくせないかと考案したのが、ダッチコーヒー(水出しコーヒー)でした。
現在ではアメリカのスターバックスでコールドブリューコーヒーとして、若者を中心に人気を集め世界でも認められる飲み方になっています。
水出しコーヒーは、コーヒー豆の嫌な苦味やえぐみまたカフェインをあまり抽出しないのでまろやかですっきりした味になります。
それでロブスタ種のコーヒーでも美味しく飲むことができますので、私達が普段飲んでいるアラビカ種のコーヒー豆を水出しコーヒーにするなら、このメリットをそのまま活かした飲みやすいコーヒーになります。
オランダの植民地下にあったインドネシア人はオランダ人によってコーヒーを飲むことを禁じられていました。そこで考案されたのが現在世界一値段の高いコーヒーとしても有名なジャコウネコのフンから取り出したジャコウネココーヒーです。
ベトナムはオランダと同様独特な苦味とえぐみのある「ロブスタ種」を使っています。ベトナムで考案されたのはバターなどで焙煎し、コンデンスミルクを入れて飲むベトナムコーヒーです。
5通りある水出しコーヒーから自分にあった作り方を知ろう

水出しコーヒーの作り方はいろいろありますが、ここではあまり知られていないものも含め4種類の作り方を紹介します。
- お茶パックにコーヒー粉を入れる
- 水出しコーヒー用の機器を買う
- フレンチプレスで水出しコーヒーを作る
- 市販の水出しコーヒーパックを買う
- ピッチャーに直接コーヒー粉を入れる
どれも簡単で費用があまりかからないという特徴がありますが、作り方や水出しコーヒーの味などそれぞれ違いますので色々な方法を試してみてください。
他のサイトではあまり載せられていない水出しコーヒーのコツもあわせて紹介します。
(1)お茶パックがあればすぐできる!基本の水出しコーヒーの作り方

通常の急冷式アイスコーヒーは氷を大量に消費しますが、水出しコーヒーは自宅にあるもので簡単に作ることができます。
【用意するもの】
- 新鮮なコーヒー豆:70g(おすすめは深煎り・細挽き)
- 水:1ℓ(浄水器を通したもの、あるいは軟水のミネラルウォーター)
- ピッチャー
- お茶パック
【作り方】
- お茶パックにコーヒー豆を入れる
- ピッチャーにコーヒー豆の入ったパックを入れて水をゆっくり注ぐ
- 新鮮なコーヒー豆は水を入れると浮かぶので、蓋をして水にしっかり浸かるようにする
- 冷蔵庫に入れて48〜72時間寝かせる(新鮮なコーヒー豆ほど抽出に時間がかかります)
- 抽出し終わったらコーヒーパックを取り出して捨てる
新鮮なコーヒー豆は抽出に時間がかかりますが、成分はしっかりと出るのでコーヒー豆は少なくてすみます。
焙煎後1ヶ月以上過ぎたものや、すでにコーヒーミルを使わない場合はコーヒー豆を多めに100g程度抽出時間は短めに8時間程度としてください。
カフェイン量も少なくなるこの作り方については次の記事に詳しく書かれています。
(2)専用ポットで本格!おしゃれなハリオ水出しコーヒー
上記の水出しコーヒー専用ポットを使った本格的な水出しコーヒーです。スプーンを使ってかき混ぜることができるので、早くコーヒーを抽出することができます。
【作り方】
- ストレーナーの部分にコーヒー豆を入れて水を注ぎ、ゆっくり数回かき混ぜる
- 冷蔵庫に入れて24〜48時間寝かせる
- 抽出し終わったらストレーナーを取り出してコーヒー豆を捨てる
このおしゃれなハリオの容器は1,000円程度で買うことができますので、水出しコーヒーが気に入ったらぜひ購入してみてください。
(3)コーヒーの成分そのまま!フレンチプレスで水出しコーヒー
コーヒーオイルや雑味などコーヒーの成分がフィルターに吸収されることがなく、コーヒー豆の個性をしっかりと引き出した豊かな味わいのコーヒーになるフレンチプレスは、実は水出しコーヒーにも使うことができます。
フレンチプレスで入れたコーヒーは、コーヒーの成分をしっかりと残しながらもまろやかな味わいになります。
【作り方】
- 粗挽きに挽いたコーヒー豆10g/120mlの割合でピッカーの中に入れる
- コーヒー豆によくなじむようにゆっくりと水を入れる
- 冷蔵庫に入れて8時間寝かせる
- フィルターについた専用の蓋に交換する
- つまみをゆっくり押し下げて抽出させる
今回紹介した商品のブランドはフレンチプレスの世界的に有名なメーカー「ボトム」。
その中でもこの商品はちょっと珍しいアイスコーヒー用のフレンチプレスで、1.5リットルたっぷりと入れることができますが、もちろんホットコーヒーにも使うこともできます。
(4)手軽に作りたいなら市販の水出しコーヒーパック
パックになっているもので、水出し麦茶のように簡単に作ることができます。
【作り方】
- 上記のような市販の水出しコーヒーパックを入れて水をゆっくり注ぐ
- 冷蔵庫に入れて3〜5時間寝かせる
- 抽出し終わったらコーヒーパックを取り出して捨てる
ただ当然のことですがすでにコーヒー豆が挽いてある状態でパックになっていますので、直前でミルで挽いたような新鮮な状態ではありません。
(5)【裏ワザ】素早くできる香り豊かな水出しコーヒー
この方法は普通の水出しコーヒーよりもコーヒー豆が少なくてすみ、お茶パックも必要なく、短い間で作ることができるちょっとした裏ワザです。
【用意するもの】
- 新鮮なコーヒー豆:60g(おすすめは深煎り・細挽き)
- 水:1ℓ(浄水器を通したもの、あるいは軟水のミネラルウォーター)
- ピッチャー
【作り方】
- 容器にコーヒー豆と水を直接入れる
- スプーンなどを使ってゆっくりと30秒間かき混ぜる
- そのまま常温で10分~1時間かき混ぜないで置いておく
- 最後に軽く混ぜたあとドリッパーでこしてコーヒー豆を取り除く
水出しコーヒーより良い意味でも悪い意味でも「水っぽさ」が残りさらに香りが豊かになります。
ちなみにインドネシアではホットコーヒーも同じようにコーヒー豆とお湯を直接カップに入れて飲みます。下記の記事はそんなインドネシア式のコーヒーの入れ方を紹介しています。
水出しコーヒーの特徴を活かしたアレンジ法

最後にちょっとアレンジした水出しコーヒーを紹介します。
果実香る水出しコーヒー
水出しコーヒーを作る時、オレンジの皮やレモンの皮あるいはレモンやライムを直接入れれば爽やかな香りがするフレーバーコーヒーとなります。
水出しコーヒーは普通の急冷式アイスコーヒーと比べて、味は薄くまろやかなので柑橘系の果物とよく合います。
オレンジを入れる場合白い部分を取り除き、塩水でよく洗うとオレンジの苦味が出にくくなります。
最後に氷をたっぷり入れた水出しコーヒーに、入れた果物の皮を乗せればおしゃれなフレーバー・アイスコーヒーとなります。
冬でも飲める!ホット水出しコーヒー
水出しコーヒーは温めても美味しく飲めます。ただしレンジで温めたり直火で加熱したりすると酸化が進んでしまいますので、できれば湯煎で温めててください。
カフェインの少ない、今まで飲んだことのないまろやかなホットコーヒーの味を楽しめます。
【まとめ】水出しコーヒーには美味しい水と新鮮なコーヒー豆を使おう
どのコーヒーでも当てはまりますが、水出しコーヒーはとりわけコーヒー豆の新鮮さと水の美味しさが重要です。
新鮮なコーヒー豆で水出しコーヒーを作ると通常より時間がかかりますが、コーヒーの味が良くなるのはもちろんコーヒー豆の成分がじっくり出ますので量が少なくてすみます。
スーパーでコーヒー豆を買うと賞味期限ないであっても焙煎してから時間がたっているものがほとんどなので、自家焙煎しているコーヒーショップで購入するようにしてください。
こちらのコーヒー豆は水出しコーヒー用にブレンド・焙煎したコーヒー豆です。「専用の器具を用いて抽出する事を前提にブレンド」していると書かれていますが、今回紹介した方法ならどれも美味しく飲めます。
また次の記事は焙煎後すぐに発送してくれる新鮮なコーヒー豆や美味しい水、またコーヒーミルなど、美味しいコーヒーを作る条件やおすすめアイテムを紹介していますので参考にしてください。